The Invisible Time Bird


            朝寝して日周誤差を補正せむ



            陽炎やプレアデス行き貨客船



            来るべき炎帝の御代間氷期



            足跡は微かになりぬ宇宙塵



            君が今声をあげたね夏銀河



            隕石投げて星間戦争勃発す



            梅雨闇やドーム舐めをるイドの怪



            宇宙を呑み透きとほりけり時鳥



            真の名を呼ばはる声や夏の闇



            信号は解読不能旱星



            受話器から世界の動く音すなる



            月出れば鬼喰らひたる唇や



            背白きビゾンの群れや冬の浪



            ばうばうと寂寞岬の霧笛かな



            造兵厰ムカシトンボの透過せる



            焚火して熱量死へと向かふなり



            歳晩やわたしのなかの未生の卵



            時航機は還らざりけり暦売



            封解けて木星目指す電波かな



            初詣異人虚人の混ざりをり


                           ('96/2/29 優璃)

英訳(部分)はこちら*



taku@medical.email.ne.jp(Taku Nakajo)