聞いた・観た・読んだ

*書籍

「電脳売文党宣言」

電子文学に関わる対談集。JALInet も紹介されているが、かなり誤解があるようだ^^;)。

『書くべき何かがなくとも、とにかく書き続ける習慣。インスピレーション云々より、即物的な肉体労働に耐えられるかどうかの意志と体力がプロとアマを分ける最大の要因になる。(p.21)』

「森へ 〜少女ネルの日記〜」

人里離れたカリフォルニアの森で暮らしていた一家。母親が癌で死ぬ頃から電気と電話が途絶え、街から人がいなくなり始める。やがて父親が事故死、ふたりきりで残された17才と18才の姉妹は壮絶なサバイバルを開始する。フェミニズムやエコロジー運動の影がちらつくが、ストーリーは説得力があって面白い。

「モスキート・コースト」

発明家の父に連れられてホンジュラスのモスキートコーストに移住する一家。ハリソン=フォード主演で映画化もされたが映画の方はいまいちだった。ラストは悲惨。原書を読みたくはなった。

「ムーミン谷の彗星」

シリーズ第1作。1946年刊行という世相を反映してか、どこか暗い世紀末的なイメージがつきまとう。ムーミン一家、スニフ、スナフキン、スノークのおじょうさんといったおなじみのキャラクターが登場するが、ミイはまだ出てこない。

「熊を放つ」

アーヴィング26才の作品だそうで、青春小説の趣を湛えながらよくぞこれまでというディテールを書き込んでいるのはさすが。村上春樹訳といいながら実際には5人の共訳というのを読んでだまされた感がしたのは私だけだろうか。

「ガラパゴスの箱舟」

1985年の作品。例によって読みやすく、一気に読んでしまった。不妊ウィルスの蔓延で人類はほぼ絶滅、ガラパゴス諸島に漂着したひとにぎりの男女が生き延び、100万年後には…というお話。

「青い眼がほしい」

'93年に米国の黒人作家として初めてノーベル賞を受賞したトニ・モリスンのデビュー作 "The Bluest Eye" の邦訳。作者自身による長文の解説が小説作法を細かく述べていて興味深い。

*CD

the PIANO

Jane Campion の映画"The Piano(ピアノ・レッスン)"のサウンドトラック。スコットランド民謡を下敷きにしたというメロディーが心地よい。もちろん映画('93 カンヌ映画祭グランプリ受賞)もおすすめ。

*LD/ビデオ

「愛と哀しみのボレロ(完全版)」

いわゆるディレクターズ・カット。263分という長さだが、退屈はしない。むしろ映画館で見た時にはつかみきれなかった登場人物の相関がやっとわかった。ラストのベジャール振り付け、ジョルジュ=ドンのボレロだけでも観る価値あり。

('98/3/4)


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