カメ天国通信


その201

【カメ人間日記】
(2009年4月後半)

四月十六日(木)
*焼き豚と野菜の炒め物、玄米、小松菜のお浸し、ブロッコリーとプチトマトのサラダ、味噌汁。

四月十七日(金)
 夕方、四十分ほど走って帰ってきたら、ちょっと前に田中啓文が推理作家協会賞をとったという電話があったそうな。辛い飴やったらとれてたのに、なんでそっちをノミネートやねん、嫌がらせとちゃうか、あんなアホな話では絶対に無理やで、辛い飴やったらとれてたのになあ。とか、さんざん本人に言っていたのに、そうですかあんなアホな話で受賞ですか。めでたいことである。
*野菜とホルモンの炒め物、玄米、野菜スープ、ブロッコリーとプチトマトとバジルのサラダ。

四月十八日(土)
*野菜とホルモンの炒め物、玄米、野菜スープ、ブロッコリーとプチトマトとバジルのサラダ。

四月十九日(日)
*酢豚、玄米。

四月二十日(月)
 K社に長編のファイルを送る。まあ勝手に送るだけなので、どうなるかはわからん。
 夕方、五十分ほど走る。
*焼き豚、キャベツと玉葱と小芋の炒め物、人参の葉のきんぴら、味噌汁、ブロッコリーとプチトマトとバジルのサラダ。

四月二十一日(火)
*菜の花とベーコンのスパゲティ。

四月二十二日(水)
 午前中、劇団の稽古場でトランペットのレッスン。私のトランペットの先生である唐口一之さんに、田中啓文氏の推理作家協会賞受賞をお知らせする。あの小説の語り手であるトランペッター「唐さん」のモデルなのである。
「無断でモデルにされた唐口さんには、分け前を要求する権利があるんですから、これからはどんどんせびりに行ってやってください」とアドバイスする。
*カンパチのアラの塩焼き、白米、キャベツと水菜とプチトマトのサラダ、水餃子。

四月二十三日(木)
*カンパチのアラの煮物、菜の花とキャベツとちんげん菜の炒め物、キャベツと水菜とプチトマトのサラダ、水餃子。

四月二十四日(金)
*茹でムール貝、焼き飯、キャベツと水菜のサラダ。

四月二十五日(土)
 『ハナシをノベル!!』に行く。
今回の新作は、田中啓文二本立て。
 一本目は『スパイのライセンス・道具屋篇』。導入部が『道具屋』のパロディなのだが、中身はパロディというよりただのアホな話で、スパイの道具を売る道具屋、とか、そういうタイトルからの予測はあっさり裏切られる。冒頭の、落語ファンなら誰でも知っているであろうくすぐりの引っくり返しが絶妙のつかみになっていて、客はそのままアホな世界に一直線である。
 とにかく、ストーリーとかくすぐりとかそういう細かいことより、全体を落語独特のふんわかしたいい雰囲気が包んでいて、すごくいい気分で聴くことができた。これはネタの力も演者の力も、もちろん客席の力も、とにかくいろんなものがうまく作用していい場を形成した、ということなのだろう。
 新作落語ではこういうことはめったに起こらない。そして新作落語がやらなければならないのは、まさにこれなのだと思う。いい落語になっていた。細かいところがどうのこうの、というより、とにかくいい落語になっていたのだ。何が違うのか、何をどうすればああなるのかは、よくわからない。

 続いての『恐怖のダイエット』は、もともとラジオドラマだったもので、ラジオドラマ版には狂言とか邦楽とかいろんな趣向が入っていたのだが、これを八天さんは、落語の芝居噺のやりかたできっちりとこなしていて、これまたかなりうまくいっていた。ストーリーをあれこれ補強せずに強引に芸の力でもっていってしまうところなんかも、それがかえって落語らしさになっていた。だいたい落語の芝居ものは、構成とかストーリーなんか相当めちゃくちゃなものなのである。
 それにしても、こういう形で台本を強引にねじ伏せる八天さんの力量にはあらためて驚かされた。いや、こんなのを演らせると、八天さんはほんまにうまい。

 というわけで、今回もおもしろかった。田中啓文の推理作家協会賞受賞後の第一作は、『スパイのライセンス・道具屋篇』ということですね。賞もとったし落語もうまいこといったし、いやほんまにめでたいことですなあ。
*打ち上げの場にあったもの。

四月二十六日(日)
 午前中、バンドの練習。
*菜の花と里芋と人参の炒め物、魚と野菜のスープ、山菜ご飯、カンパチのアラの煮こごり。

四月二十七日(月)
 夕方、五十分ほど走る。
*菜の花とベーコンのスパゲティ、水菜とキャベツとプチトマトのサラダ。

四月二十八日(火)
*鴨の手羽入りカレーライス、水餃子。

四月二十九日(水)
*鴨の手羽入りカレーライス、水餃子、水菜とキャベツとプチトマトのサラダ。

四月三十日(木)
 夕方、四十分ほど走る。
*鴨の手羽入りカレーライス。


無断転載禁止 (c) Yusaku Kitano/Hiroko Morikawa(イラスト)
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