カメ天国通信


その56

【カメ人間日記】
(2002年11月)

十一月一日(金)
 前夜飲み過ぎて朝ホテルを出たときにはけっこうふらふらだったのだが、そのあとK書店の打ち合せで昼間からうどんすきを食ってさらに日本酒も飲んでしまい、いろいろあってさらに、おでんを食ったりビールを飲んだりして夜に東京駅に着いたら新幹線は満員で、それでも自由席のところに並んで二本ほど見送ると座って帰ることができた。

十一月二日(土)
*秋刀魚ご飯、トムヤムガー、サラダ、メープルクッキー。

十一月三日(日)
 劇団の用事で天王寺方面へ。そのまま稽古。
*焼き豚、味噌汁、素麺、茄子とゴーヤ炒め、山芋短冊、サラダ、白米。

十一月四日(月)
 憶えてない。何を食べたのかすらわからない。不安だ。

十一月五日(火)
 劇団の稽古場で唐口さんよりトランペットのレッスンを受ける。この直後はいつも、吹けるようになった気がするのだがなあ。
 夜は劇団の稽古。
*トムヤムソーメン。

十一月六日(水)
 夜は京阪神少年少女楽団の練習。
*秋刀魚ご飯、トムヤムガー、サラダ、山芋短冊。

十一月七日(木)
 夜は劇団の稽古。
*ゴーヤとピーマンのキムチ、豚軟骨煮、味噌汁、味噌汁、白米、マロンケーキ。

十一月八日(金)
 久しぶりに民俗学博物館のアルバイトに行く。今回は一週間だけの改装工事である。あいかわらずのメンバー。展示してある十メートルほどの船を収蔵庫へと移すためキャスター付きの台に載せて動かす。
 博物館のなかを船が滑るように動いていくのはなかなか不思議な光景。しかも、これを外に出すのに使う出口は普段は幕の懸かっている壁の後ろのシャッターで、これが開くと冬の空が見え、そこから船が外へ出て行くところはなんだかテント芝居のクライマックスみたいであった。
 夕方、帰って来るとなんと佐藤哲也さんからパンが届いているではないか。佐藤さんがダサコンで指を切ったのと同じパンである。このあいだのJフォーラムでお会いしたとき、私がおもしろがってその状況をしつこく質問していたので送ってきてくれたのだろう。佐藤哲也さんはいいひとである。そして、佐藤哲也さんが指を切る原因になったというパンも田舎風のしっかりしたいいパンである。
*パン、マッシュポテトチーズ、チーズ、アボカド、スープパスタ、洋ナシ。

十一月九日(土)
 扇町ミュージアムスクエアで劇団・太陽族 の『そして夜に光った』を観る。最後に役者全員がミュージアムスクエアの悪名高きあの柱(フロアの真ん中あたりにあって、舞台を組むにも客席にするにも非常に邪魔になる柱である)をばしばし叩いて退場していくところはなかなか感慨深かった。ほんとうに扇町ミュージアムスクエアは無くなってしまうのだなあ。まあその前にうちの劇団もここで公演するのだから、今から感慨にふけっている場合ではないのだが。
*とんこつラーメン、大根と山芋のサラダ、ゴーヤとピーマンのキムチ、洋ナシ、マロンケーキ。

十一月十日(日)
 京阪神少年少女楽団で福島区の健康祭りというイベントに出演する。健康祭りとはいうものの、朝から屋台でビールなど売っているから、本番までにすでに酔っぱらってしまっているのであった。
*おにぎり、味噌汁、角煮。

十一月十一日(月)
 民博でアルバイト。いろんなものを取り外す。さんざん苦労して取りつけたものをワイヤーカッターでばっちんばっちん切り離してしまうのはなかなか気持ちがいい。
*カレー、洋ナシ。

十一月十二日(火)
 午前中は、だいぶ前にノートにボールペンで書いた文章を直しながら毎日少しずつ打ち込んでいる。自分で書いたとは思えないような馬鹿馬鹿しいことが書いてあって時々声をだして笑ったりする。
 夜は劇団の稽古。
*野菜スープ、大根とリンゴのサラダ、おから、白米、マロンケーキ。

十一月十三日(水)
 民博でアルバイト。今日で撤去作業は終わり。打ち上げと称してそのまま飲みに行く。
*居酒屋メニュー。

十一月十四日(木)
 夜は劇団の稽古。
 稽古が終わってから芝居で使うテレビの被り物を作る。
*はんぺんバター焼き、チーチク、にらたま、キムチ、大根とリンゴのサラダ、白米、おから。

十一月十五日(金)
*カレー、ヨーグルト、大根とリンゴのサラダ、梨。

十一月十六日(土)
 劇団の稽古が終わってから京都へ。京都SFフェスティバルである。夜中に着いて、さっそくJコレクションの部屋を覗きに行き、そのまま引っ張り込まれる。そのあと、飲み部屋でS澤さんと短編集の打ち合せ。うーん、とても正気とは思えないような無茶な企画だと私は思うのだが、S澤さん、ほんとにそんなことやるんですか? まあ私としては短編集が出るんならもちろんいいんですけど。
 明け方、ファーストコンタクトを終えて地上へと降りてきた小林星人がいきなり「いいものをあげましょう」とビデオテープをくれる。おお、これはNHKスペシャル『奇跡の詩人』ではないか。小林星人、ちょっぴり早めのクリスマスプレゼントをありがとう。
*カツオのたたき、白米、味噌汁、アボカド。

十一月十七日(日)
 結局徹夜になってしまった。家に帰ってきてからちょっと寝る。
 夜は劇団の稽古。
*茄子とニラのスパゲティ、サラダ。

十一月十八日(月)
*カレー、ヨーグルト、サラダ、梨、マロンケーキ。

十一月十九日(火)
 あんまり憶えてないが、夜は劇団の稽古。 *秋刀魚ご飯、味噌汁、こうや豆腐。

十一月二十日(水)
 あんまり憶えてないが、夜は京阪神少年少女楽団の練習。
*ちまき、味噌汁、こうや豆腐、シュウマイ、梨。

十一月二十一日(木)
 夜は劇団の稽古。
*白米、魚の煮付け、キムチ、味噌汁、こうや豆腐。
 
十一月二十二日(金)
 同じ。
*魚の煮付け、白米、キムチ、味噌汁、アボカド、洋ナシ。

十一月二十三日(土)
 『ゴジラ×メカゴジラ』の試写会に行く。妻が出した葉書が当たったのだ。ゴジラフェスティバルということで第一作目の『ゴジラ』の上映が午前中にあって、午後からが『ゴジラ×メカゴジラ』なのだ。ロビーにゴジラはいるわ、釈由美子の舞台挨拶はあるわの大サービスであった。触らないでくださいと言われるより早く、ゴジラの着ぐるみの尻尾をつかんだり引っ張ったりした私であったが、思ったよりずっとしなやかで柔らかくなかなか触りごこちはよかった。どうせなら釈由美子もつかんだり引っ張ったり触りごこちを調べたりしたかったのだが、これは出来なかった。
 一作目の『ゴジラ』をスクリーンで観るのは初めてで、ビデオで観たのもずいぶん前なのだが、やっぱり相当でたらめな映画である。 それに、ゴジラが出てるところはまだいいとしても、他のシーンはかなりかったるいと言わざるを得ない。それを思えば、今回の『ゴジラ対メカゴジラ』は、もちろんおかしなところを言い出せばきりがないのだが、それでも映画としては最初のあれよりはだいぶマシ、というのがノスタルジー抜きの正当な評価ではなかろうか。オープニングのとこなんか、なかなかかっこよかったし。
 会場が御堂会館だったので、御堂筋の銀杏を拾って帰る。そういえば去年の今頃も拾ったのだった。
 夜は劇団の稽古。
*カワハギの煮付け、白米、秋刀魚の骨煎餅、味噌汁、キムチ、アボカド。

十一月二十四日(日)
 芝居を一本観て、夕方稽古場でちょっと作り物をして、夜は稽古。
*カワハギの煮付け、玄米、味噌汁、キムチ、洋ナシ、スイートポテト。

十一月二十五日(月)
 K書店から出る予定のホラー長編をプリントアウトしてごちゃごちゃやったり、短編のネタを考えたり、いろいろ。
 夜は劇団の稽古。
*焼き素麺、トムヤムスープ、にこごり、スイートポテト。

十一月二十六日(火)
 昼は長編をいじる。
 夜は劇団の稽古。
*トムヤム素麺、大根とリンゴのサラダ、野菜とカッテージチーズのサラダ、バンバンジー。

十一月二十七日(水)
 朝から雑誌の取材を受ける。それが終わってから、大道具の運搬のため、レンタカーのトラックで八尾へ。
 夜は劇団の稽古。
*タコヤキ。トムヤム素麺。

十一月二十八日(木)
 仕込み。
*おにぎり、キムチ、味噌汁。

十一月二十九日(金)
 どうにか初日の幕が開く。やれやれ。
 梅田で飲んでから帰宅。
*居酒屋メニュー。

十一月三十日(土)
 昼夜の2ステージ。まっすぐ帰宅。
*おにぎり、キムチ。



無断転載禁止 (c) Yusaku Kitano/Hiroko Morikawa(イラスト)
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