カメ天国通信


その60

【カメ人間日記】
(2003年2月後半)

二月十六日(日)
 唐口さんよりトランペットのレッスンを受ける。ありがたいことである。さらに、マウスピースまで貸りてしまった。唐口さんが以前使っていたマウスピースなのだが、これがもうなんというか、ぼく程度の人間が吹いてもその違いがはっきりわかるほど低音の抜けがいいのである。高音もだいぶ楽に出る。今は使っていないので、しばらく貸してもらえるということになった。ありがたくもおそれおおいことである。
*蕎麦鍋、ぶんたん。

二月十七日(月)
*サーモンとほうれん草のクリームソース・リングイネ、サラダ、洋ナシタルト。

二月十八日(火)
 初稽古のはずが、劇団存続の危機をどうすればいいのかという会議になってしまう。まあ危機なのは今に始まったことではなく、ここ数年はずっとそうなのだが。
*キムチチゲ、洋ナシタルト。

二月十九日(水)
 夕方、中津まで行って、川ぞいに歩いて帰ってくる。途中なかなかおもしろい落書きを見つけたのだが、小説に使えそうなのでここには書かない。
 夜は楽団の練習。
*キムチチゲ、洋ナシタルト、シュークリーム、リンゴ。

二月二十日(木)
 このところわりと調子がいいような気がする。といっても一日二時間くらいしか書いてませんが。
 夜、劇団の用事で天王寺方面へ。
*キムチチゲ、洋ナシタルト。

二月二十一日(金)
 なんだかチゲばっかり食べているように思われるかもしれないが、実際そうである。食べるはしからどんどんたしていくので、いつまでたっても終わらないのだ。キムチはうちで漬けているから、これまたいくらでもあるし。
*キムチチゲ。

二月二十二日(土)
*おじや、唐揚げ、切干大根、洋ナシタルト、サラダ、大根サラダ。

二月二十三日(日)
 またまたラジオの収録を見物に行く。別に関係ないのにあつかましいなあと思われるかも知れないが、田中哲弥から、「よかったらまた遊びに来てください」、などと一見優しげなメールが届くからである。前回は腕時計を見せびらかされたので、今回は妻が懸賞で当てた『ボタンを押すとキットカットのロゴが光るGショック』をしていったのだが、それをひとめ見るなり田中哲弥はこう言った。
「ああ、五年前やったら、そんなんネットオークションで二十万くらいしたかもしれんけど、今はもう二束三文ですわ」
 そして「まあせっかく貰うたから、今日はこれしてきました」と某人気声優から誕生日にプレゼントされたという腕時計を見せびらかすのである。ぼくは二束三文の腕時計をしているというのに、うらやましいことである。
 どうやら田中啓文も呼び出されたらしく、壊れかけのテナーサックスとバッテリーの切れたコンピュータを背負って「しんどい重たい眠たい」と酒臭い息を吐きながら現れたのだが、そっちはぜんぜんうらやましくなかった。
*キムチ、白米、紫蘇白魚、唐揚げ、コロッケ、味噌汁、大根サラダ。

二月二十四日(月)
 近所の映画館で『ゴーストシップ』というのを見る。妻がアンケートで当てたチケットがあったのだ。期待してなかったわりには、おっ、というシーンが幾つもあった。まあ怖くはなかったけど。
*鍋、リンゴ。

二月二十五日(火)
*ざる蕎麦、味噌汁、トマトとモツァレラチーズのサラダ、マカロン。

二月二十六日(水)
 夜は楽団の練習。
*チゲ、チェー、マカロン。

二月二十七日(木)
*チゲ、ウ・アラネージュ、ポンカン。

二月二十八日(金)
 昼間、公園で機嫌よくラッパを吹いていると、パンチパーマのおっさんに「仕事あるで、仕事」と声をかけられたのだが、それが何の仕事なのかはなぜか教えてくれないのだ。
*ざる蕎麦、ほうれん草バター炒め。



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