カメ天国通信


その85

【カメ人間日記】
(2002年4月15日)

四月一日(木)
 午後から「タイムリミット」の稽古。今日は三人だけのシーン。人数が少ない分、なかなか濃い稽古だった。
 夜、五十分ほど走る。「ナンバ壱番館」が今日で最終回。おもしろいテレビ番組だったので残念。そうか、四年半もやっていたのか。再現ビデオにはよく、北区に住んでいた頃たまに散歩していた淀川の土手が出てきたりして、いちど撮影しているところを見かけたこともあったなあ。最初の頃は観ていなかったので、ぜひ再放送して欲しい。
*ベーコンと菜の花とクリームソースのパスタ、サラダ、シブースト。

四月二日(金)
 近所の桜がけっこうある公園を見つけたので、夕方、妻と弁当を持って花見に行く。ちょうど犬の散歩の時間だったのか、次から次へといろんな犬がやってくる。トランペットを吹くと、けっこう反応する犬がいておもしろい。以前にも公園で吹いていたら犬が前に座ってずっと聞いていたことがあった。それで書いたのが『ラッパ犬の話』というショートショートなのだが、じつはあれ、ほとんど実話なのです。
 途中の道に落ちていた不思議な形をした棚を拾う。
*筍ご飯、卵焼き、いかなご、コールスロー、シブースト。

四月三日(土)
 劇団の用事で一心寺方面へ。一心寺の桜は満開で、落語の「天神山」のことなどを考えたりもする。ちょうどこの季節、このあたりが舞台になっている噺なのだ。そうかあ、ヘンチキの源助は、このあたりでしゃれこうべを拾うのかあ。
 夜、四十分ほど走ろうとしたら途中で雨が降ってきたので二十分しか走れず。
*発芽玄米、卵焼き、菜の花のカラシ味噌あえ、豚生姜焼き、アジのひらき、コールスロー。

四月四日(日)
 引き続いて一心寺周辺で、朝から雨のなかテントをたてたり、人形劇の音響をやったり、受賞者を表彰したりするというわけのわからん一日。花嫁行列でトランペットを吹く予定もあったのだが、これは雨で中止になった。
*焼きそば、ソーセージ、おにぎり、他、打ち上げメニュー。

四月五日(月)
 夕方、またまた近所の公園に弁当をもって花見。桜はちょうど開ききったくらいで、まだ散り始めていない。やっぱりあれは散っているところがいいのだから、その頃を見計らってまた来ることにしよう。
 夜は「タイムリミット」の稽古。
*筍ご飯、いかなご、卵焼き、コールスロー、バナナケーキ。

四月六日(火)
 昼間、図書館へ。夜は劇団の稽古。
*蛤と菜の花のスパゲティ、サラダ、わけぎ味噌あえ、リンゴ、バナナケーキ。

四月七日(水)
 夜、楽団の練習。
*発芽玄米、アジのひらき、シチュー、サラダ、ほうれん草炒め、山芋短冊、キムチ。

四月八日(木)
 接骨院へ行ってその帰り、一心寺で桜と亀を見る。
 夜、五十分ほど走る。
*筍ご飯、山芋短冊、サラダ、いかなご、キャベツにんにく炒め、ざぼん、クッキー。

四月九日(金)
 夕方、また弁当を持って近所の公園へ。今年はたくさん桜を見た。
 夜は「タイムリミット」の稽古。
*筍ご飯、山芋短冊、味噌汁、いかなご、サラダ、ほうれん草炒め、バナナケーキ。

四月十日(土)
 朝からバスで東京へ。夕方から『e-novels 』のパーティに。泊まりはカプセルホテル。カプセルホテルは宇宙船みたいでかっこいいのだと主張したのだが、なぜか誰も同意してくれない。「あんたの書く宇宙船はカプセルホテルか」とか「そんなの、押し入れにはいるのが好きだというだけのことでしょう」とか「とてもSFを書いている人の発言とは思えない」とか言われただけである。おかしいなあ。まあ宇宙船がダメならカプセル怪獣になった気分、でもいいのだが。
*ピザ、サラダ、他パーティ会場にあったもの。

四月十一日(日)
 『玩具修理者』の舞台を見る。映画よりもずっと小林泰三色が強い。それにしても小林泰三の書くセリフはものすごく変だ。小説を読んでいても変だなあと思っていたのだが、こうして音になるとかなりのものだ。小林泰三らしさというのはこういうことだったのだなあとあらためて思った。小林さんは、父親が主人公の女の子を縛って匂いを嗅ぐシーン(原作にはない)がいたくお気に入りらしい。
 こうして観ると、玩具修理者というのは、グリム童話みたいなというか民話的な味のある話でもあったのだということがよくわかる。苛められている女の子が望みをかなえてもらうために魔法使いをたずねていく話だし、その途中で会った人たちと会話を交わすところとか、その会話の不自然なところなんかも、そんな感じがする。文章で読んだときはあんまりそういうことは感じなかったのだが。あ、それからこれは小林泰三が日記にそう書くようにとわざわざメールしてきたから書くのだが、会場には小林泰三ファンの美人が来ていた。小林泰三は会うたびに「ぼくのファンは美人が多くて」と自慢する。そして、なんか悔しいが本当にそうなのだ。いったい世の中はどうなっているのか。
*お好み焼き、ピザ、おにぎり。

四月十二日(月)
 夜は、「タイムリミット」の稽古。
*炒飯、赤ピーマンと紫ピーマンのサラダ。

四月十三日(火)
 夕方、図書館へ。
 夜は、劇団の稽古。
*秋刀魚ご飯、味噌汁、山芋短冊、卵焼き。

四月十四日(水)
 桂雀三郎みなみ亭へ。
 あたりまえのことなのだが、やっぱり落語というのはすごくよくできたものでそれを桂雀三郎のようなすごい落語家がやるのだから、すごくいいに決まっているのだが、やっぱり今回もすごくいいのである。すごくいいに決まっているものが近所で定期的に行われていて自転車でそれを観に行けるというのは、とんでもなく贅沢なことなのだろうなあと思う。
*焼き餃子、味噌汁、サラダ、カスタード饅。

四月十五日(木)
 昼、「タイムリミット」稽古。
 夜、劇団の稽古。
*焼き餃子、サラダ。



無断転載禁止 (c) Yusaku Kitano/Hiroko Morikawa(イラス ト)
[  カメ天国通信に戻る |  前のページへ |  次のページへ ]