カメ天国通信


その89

【カメ人間日記】
(2004年6月前半)

六月一日(火)
 よくわからないのだが、まあなんらかの理由があって我孫子武丸さんと田中啓文さんと牧野修さんと有栖川有栖さんと難波パークスにある麺の店がたくさん入っているなんとかいうところに行くことになった。とりあえず、なんとかいう店で別に不味くはないが、ものすごくおいしいわけでもない豚骨ラーメンを食って、喫茶店に寄って「猿の手」の話とかして、それからなんとかいう店でまあ普通の釜揚げうどんを食って、それからなぜか、梅田の餃子スタジアムとかいうところに行って、ビールを飲んでいろんな餃子を食って、でもいろんな餃子とはいっても餃子は餃子だし、うちの餃子のほうがだいぶうまいと思う。最初の喫茶店では、有栖川さんはさすがにミステリの話をするのだなあ、などと妙なことに感心したりしたのだったが、有栖川さんが帰ってしまった餃子スタジアムでは、他人の悪口とかアホな話ばっかりになってしまう。でも、まあもちろんそれはそれでとても楽しいのだった。
 夜は劇団の稽古。照明の池田哲朗さんにシダをいただく。うちの台所と塀の隙間には小さな植え込みみたいなスペースがあって、前からそこに何か植えたかったので、日当たりがよくなくても大丈夫な植物があったらくださいとお願いしていたのだ。けっこう珍しいシダらしいのだが、うちにうまく根付いてくれるかなあ。
*餃子、プリン。

六月二日(水)
 夜は劇団の稽古。
*ハンバーグ、白米、目玉焼き、マッシュポテト、大根サラダ、コールスロー、野菜スープ。

六月三日(木)
 朝から劇場で、劇団公演『ポットベトル』の仕込み。今回は舞台をゴミ袋で埋めつくさなければならない。かなりの数のゴミ袋を作ったのだが、全然足りない。ひたすらゴミ袋に新聞紙を丸めて詰めたりする。はたから見たらただのアホだなあ。
 夜にはなんとか場当たりにまでこぎ着ける。
*おにぎり、ハムエッグ。

六月四日(金)
 場当たり、ゲネプロ、本番。
 どうにか初日の幕が開いた。やれやれ、ということで飲みに行く。
*居酒屋メニュー。

六月五日(土)
 昼夜の2ステージ。無事終了。
*カツカレー。

六月六日(日)
 三時から本番。終わって舞台のバラシ。大量のゴミ袋と新聞紙ペットボトル空き缶をより分け、小さくして稽古場に運び込み、そのまま稽古場で打ち上げ。夜中の三時過ぎ、自転車で帰宅。やれやれ終わった終わった。
 御来場の皆様、どうもありがとうございました。
*寄せ鍋、その他、打ち上げメニュー。

六月七日(月)
 だらだらしていた。
*魚貝リゾット、サラダ。

六月八日(火)
 昼間はだらだらして、夜は劇団の稽古場の片付け。
*レバーと野菜炒め、白米、味噌汁、サラダ。

六月九日(水)
 ちょっとだけ書いてから公園でラッパを吹いていると、サッカーをしていた子供が近づいてきて「それ吹くのん、むずい?」と尋ねてきたので、「むっちゃ、むずい」と答える。
 夕方、妻と阿倍野方面へ二時間ほど散歩。
*手巻き寿司、大根サラダ、大根の葉のきんぴら、豚汁、アイスクリーム。

六月十日(木)
 この一週間ほどずっと亀が卵を産みそうになっている。今日もときおり後足を突っ張ったりしていきんでいたので、いよいよ産むかと思っていたのだが、疲れて寝てしまった。亀もなかなか大変である。
 夜、一時間ほど走る。
*コロッケ、豚汁、千切りキャベツ、大根サラダ、甘エビ、卵焼き、平天、大根の葉のきんぴら。

六月十一日(金)
*チャンポン、大根サラダ、チーズサラダ。

六月十二日(土)
 劇団関係の仕事で朝から和歌山へ。機材の搬入やら舞台にパンチを張るのやらを手伝って、たっぷりと空いた時間に楽屋でゲラの再校をやる。七月に角川ホラー文庫から出る『人面町四丁目』のゲラである。バラシと搬出を手伝って、打ち上げにちょっとだけ顔を出してから最終の急行で大阪へ。夜中に帰宅。
*打ち上げメニュー。

六月十三日(日)
 ひさしぶりの晴天。朝起きてみると、ベランダには亀が産んだ卵がころがっていた。大きいのが六個。なるほど、これは手間取っていたわけだ。それにしてもこんなのがよく甲羅のなかに収まっていたものである。
 産み終えて今はのんびり甲羅干しをしている。甲羅干しが終わったら、鶏のレバーか笹身でもやることにしよう。
 夜、四十分ほど走る。
*トムヤムクン、餅米、サラダ。

六月十四日(月)
 夜、五十分ほど走る。
*鰻丼、トムヤムクン、サラダ。

六月十五日(火)
 夜、一時間ほど走る。
*天麩羅、白米、サラダ、トムヤムクン、フロマージュブラン、ニンジンケーキ。



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